がん化学療法科学

岡本 渉 教授

【研究キーワード】
臨床腫瘍学、腫瘍内科学、固形がん、がん薬物療法、支持療法、バイオマーカー

【最近のハイライト】
我が国における死亡原因の第一位は悪性腫瘍です。がん薬物療法は悪性腫瘍の治療において重要な役割を果たしており、日々進歩を遂げています。2023年10月より本研究室は新体制となり、主に固形がんに対するがん薬物療法の臨床研究に取り組んでいます。また、がん薬物療法を行う上で重要な副作用対策などの支持療法の臨床研究にも取り組んでいます。さらに、固形がんに対する薬物療法の効果予測や耐性因子となるバイオマーカーを探索する研究にも取り組んで参ります。

研究者総覧へのリンク

【教育内容】
がん薬物療法を専門とする臨床腫瘍医/腫瘍内科医は、高い有効性が得られるがん薬物療法を選択する能力はもちろんのこと、副作用に対して適切なマネジメントを行える能力も求められます。また、薬物療法の習熟のみならず、手術や放射線療法といった他の治療法を含めた最適ながん治療の選択、生活の質(QOL)や患者・家族などの社会的背景を考慮した治療マネジメント、がん薬物療法を有効かつ安全に行うための体制整備などを、他の多くの診療科や部門と連携して遂行する能力が求められます。さらに、がん薬物療法や支持療法の臨床開発、がん薬物療法の効果・耐性や副作用などを予測するバイオマーカーの探索やバイオマーカーに基づくがん薬物療法の開発への取り組みが求められます。
学部教育:抗悪性腫瘍薬(抗腫瘍薬(細胞障害性/殺細胞性抗がん薬)、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬など)の作用機序や特徴、薬剤やレジメン毎の代表的な副作用について習得することを目標に教育を行います。また、実際の症例で、治療レジメンや支持療法の選択、基礎疾患や社会的背景に応じた治療マネジメントについて学ぶことを目標とします。
大学院教育:抗悪性腫瘍薬の基礎~臨床開発のプロセスを学ぶほか、臨床試験立案や医薬品開発に必要な知識を習得することを目標とします。また、がん薬物療法の効果予測・耐性因子となるバイオマーカーの探索、化学療法や支持療法開発のための臨床試験の立案・実施、バイオマーカーに基づくがん薬物療法の臨床開発の実践を目標とします。
 

【研究内容】
・固形がんの予後因子および薬物療法における効果予測・耐性因子となるバイオマーカーの探索
・固形がんにおけるバイオマーカーに基づく薬物療法の臨床開発 
・固形がんにおける化学療法や支持療法開発のための臨床試験
・固形がんにおける化学療法の有効性や耐性メカニズムの探索
・固形がんに対する化学療法の管理方法に関する臨床研究


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