在学生からの声 第8回 

第8回 フレヤ ケイト マンさん (2017年6月掲載)

所属:日本語・日本文化研修留学生プログラム
出身:ニュージーランド

皆さん、キオーラ!(マオリ語の「こんにちは」)私はニュージーランドから来た留学生で、フレヤと申します。文部科学省の奨学金(MEXT)のおかげで、広大の姉妹校のオークランド大学から日本に派遣されました。去年の10月に来て、今年の9月まで日本で1年間を過ごす予定です。

日本に行くことは私にとって大きな決断でした。ニュージーランドを出た時,私は19歳でした。家族と離れて一人暮らしをしたことがなく、教室で日本語を練習しただけで実践で利用したことがなかったこともあり、1年間留学することに対して悩みがありました。しかし、興奮で胸がいっぱいでした。高校生の頃から勉強していた文化と言語に実際に触れるのは私の夢でした。そして、MEXTプログラムに参加できることによって経済的に安心して学部生として研究を行うこともできます。

広大では、日本語の授業に出席しています。語彙、聴解、表現と諺、言語分析や日本の映画等の様々な授業がある言語コースです。第1学期の入学試験の成績によって、中級のレベル4の授業を受けましたが,徐々に日本語能力が身についてきて第2学期には上級のレベル5に入ることができました。授業を受けるとともに、日本語能力試験(JLPT)のために自分で勉強を続けています。9月に帰国してからN2レベルの試験を受けるつもりです。最終的には一番難しいN1に合格するのが私の長期的な目標です。非漢字圏の国から来た英語を母語とする者として、漢字を勉強することは大変難しいものです。漢字の音読みと訓読み、熟語の発音規則、特別な読み方など、漢字は複雑です。しかし、様々な言語から文法のルールを取り入れた英語に比べると分かりやすいものかもしれません。

西条で暮らすのは快適です。「静かすぎる」と思う人もいますが、平穏で田舎っぽい西条はすがすがしい町だと思います。ふるさとのオークランドは賑やかな都会で、オークランド大学はその中心にあります。特に西条の気候が気に入っています。四つの季節をしみじみと経験できるからです。オークランドは,冬でも雪が全然降らず、都会なので大学の周りに自然があまりありません。だから、去年の冬に雪が降るのをドキドキして待ちました。初雪の夜に、友達と一緒にすっかりワクワクして、パジャマを着たまま寮から外へ走っていって、子供のように踊ったり写真を撮ったりしました。フィリピンとインドネシアから来た二人にとって、これまで実際に雪を見たことがなかったので、一緒に雪を体験することができてとても嬉しかったです。寒い冬の深夜に3人の留学生がパジャマ姿で外で踊ったことは忘れられない思い出となりました。

日本でたくさんの素晴らしい人達と出会って、数々の忘れがたい経験をしています。同じプログラムの6人の留学生のバックグラウンドは多様で,みんな親切な人達です。彼らとは色々な冒険をしました。一緒に国際交流イベントや地元の学校などに行き、クリスマスや誕生日会,お正月のパーティーを行い、レストランや海、公園、街,森に行き、お互いのユニークな文化について学びました。12月頃から広大の国際センターで英訳の手伝いを始めました。最初は英語の文章を直すだけでしたが、最近は日本語から英語に翻訳することができるようになりました。自分の日本語能力を実際の仕事に活かして英訳した記事が大学のウェブサイトに掲載されているのを見るのは大変嬉しいものです。

異文化の国で暮らすのは,たとえ短期間であっても,是非みんなに体験して欲しいと思います。1年間日本に留学することによって大切なことをたくさん学びました。言語能力が上達して、異文化交流の大切さを感じることができました。また、様々な国から来た人達と親しくなって、自分の世界観が広がりました。9月にニュージーランドに帰らなければなりませんが、いつか絶対に日本に帰ってきたいと思っています。

 

写真上: 初雪の朝

写真上: 宮島の鳥居の前で

写真上: 同じプログラムの仲間と京都の伏見稲荷にて


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